40代ロスジェネの明るいブログ

2020年1月11日からリスタート

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感想文22-14:クロード・シャノン 情報時代を発明した男

本書の主人公は、クロード・エルウッド・シャノン(1916-2001)。ウィキペディアよると『アメリカ合衆国の電気工学者、数学者。20世紀科学史における、最も影響を与えた科学者の一人である。情報理論の考案者であり、情報理論の父と呼ばれた。情報、通信、暗…

感想文22-13:宋姉妹 中国を支配した華麗なる一族

こちらも会社の方にお借りした本。なかなか自分ではセレクトしない一冊。 主人公はタイトルの通り、宗家の三姉妹である。 宗家の三姉妹は、それぞれ、靄齢(あいれい)、慶齢(けいれい)、美齢(びれい)と名づけられた。母親譲りの切れ長の目が愛らしい三…

感想文22-12:火花

本書はお笑いタレントの又吉直樹さんによる小説。非常に有名。 芥川賞を受賞し、調べてみるとドラマ化され、映画化され、舞台化され、漫画にもなっている。一大産業やな。 こちらも会社の方にお借りして読んでみた一冊。毛嫌いしていたわけではないけれど、…

感想文22-11:星の子

今村夏子さんによる小説。今村さんの作品は初めて読んだ。会社の方にお借りした本であり、40過ぎのおじさんである自分ではなかなか選択しない一冊。なお、本書は2020年に芦田愛菜さん主演で映画化されている。映画は見てない。 中学3年生の少女が主人公の小…

感想文16-35:日本の10大新宗教

※2016年10月30日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 著者の島田裕巳さんは有名な宗教学者。八紘一宇 日本全体を突き動かした宗教思想の正体(感想文15-45)を読んだことがある。本書はそれよりも以前に出版された新書だ。 10大新宗教とは、①天理教、②大本、③生長の家…

感想文22-10:チューリング 情報時代のパイオニア

メアリー・アニングの冒険 恐竜学をひらいた女化石屋(感想文09-35)の感想文の感想で、本書の主人公であるアラン・チューリング(1912-1954)に言及していた。 改めて調べてみると、チューリングの紙幣は昨年2021年6月から流通しているようで、是非、イギリ…

感想文22-09:ボクの音楽武者修行

本書の著者であり、音楽武者修行をしたボクである主人公は、有名な指揮者である小澤征爾(1935-)さんだ。現在86歳で、同じ年生まれはエルヴィス・プレスリー、大江健三郎、畑正憲、仰木彬、美輪明宏、筑紫哲也、野村克也、ダライ・ラマ14世、堺屋太一、赤塚…

ルワンダ中央銀行総裁日記

※2016年2月9日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 本書の初版は1972年。ということで私が生まれる前に書かれた本であり、ずいぶん昔のことだ。しかし、タイトルがなかなかにインパクトが強い。 アフリカ中央の小国ルワンダの中央銀行総裁として勤めた6年間の記録であ…

感想文22-08:ひなた弁当

東京駅で購入した小説。 超理不尽なリストラ 転落人生からの 大逆転 そのきっかけはどんぐり!? という帯の宣伝文句に釣られて、読んでみた。 会社をリストラされて、野草や釣った魚で弁当屋を始めて、家族との関係も良くなり、万々歳的なストーリーで、気…

感想文22-07:科学オタがマイナスイオンの部署に異動しました

海に降る(感想文15-55)と同じ朱野帰子さんの小説。ずいぶん前に買っていたのだけれど、途中まで読んで読了してなかったのを発掘した。 なぜ途中で読むのをやめたのかは判然としないが、本書はラノベっぽい冗長なタイトルに似合わず、内容はわりと硬派な小…

感想文15-55:海に降る

※2015年12月24日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ WOWOWで連続ドラマ化したことで話題になった本書。海洋研究開発機構(JAMSTEC)が舞台という、なかなかにマニアックな小説だ。 思い返せば、去年、追浜(※「おっぱま」と読む)にある現実のJAMSTECに行ったことがあ…

感想文22-06:少年と犬

会社の部下からお借りした小説。著者は馳星周さん。2020年に本作で直木賞を受賞とのこと。馳星周さんと言えば、新宿を舞台に描かれたバイオレンスミステリーの傑作でありデビュー作の「不夜城」のイメージだったので、驚いた。不夜城を読んだときはまだ関西…

感想文22-05:9割の社会問題はビジネスで解決できる

世の中にあるたくさんの社会問題に心を痛めている。そんなにナイーブな性格ではないのだが、自分の無力さを痛感している。今の仕事が世のため、人のために役立つよう、苦心しているが、硬直的な制度と大きな組織に挟まれ、クリティカルに世の中にインパクト…

感想文22-04:チョコレートはなぜ美味しいのか

今のところ生涯を振り返って、ほとんど良い思い出のないヴァレンタイン・デー。その頃に図書館に行ったら陳列されていて気になって読んでみたのが本書だ。 今年のヴァレンタインで、当時中2である長男が手作りクッキーをクラスの子からもらったと、LINE通話…

感想文22-02:量子コンピュータが本当にわかる!

さっぱり知らない領域だけれど、ちょっとは勉強しておこうと思い、読んでみた一冊。タイトルのとおり本当にわかったかと言われるとかなり怪しい。とはいえ、自分の理解を深めるためにまとめておこう。 現代のコンピュータが情報を処理する仕組みをベースに、…

感想文22-01:ロケット・ササキ ジョブズが憧れた伝説のエンジニア 佐々木正

起業の天才!江副浩正(感想文21-27)と同じ大西康之による著作。 本書の主人公は佐々木正(1915-2018)。ウィキペディアには、『日本の電子工学の科学者。シャープ元副社長。工学博士。「ロケット・ササキ」の異名を持つ。』とある。 同い年生まれは、ポー…

感想文21-31:「私物化」される国公立大学

私が大学生だったのは四半世紀前。あの頃の大学と大きく変わったと耳にしていたが、本書では衝撃の事実が記されている。 学長中心のトップダウン型経営が国公立大学に何をもたらしたか。七つの大学の荒廃した現状を報告する。 7つの大学とは、大分大学、京都…

感想文21-30:物理学者のすごい思考法 

私は物理学への得も言われぬ憧れのようなものを持ち合わせている。派生して物理学者への尊敬の念も持っている。 著者は橋本幸士先生。どうやら2021年度から京大に移られたようだ。同じ教授職で阪大から京大に移るのは珍しいのではないかしら。 高校の時は得…

感想文21-29:亜種の起源 苦しみは波のように

著者は桜田一洋さん。長らくアカデミアと企業で生命科学の分野で研究してきた研究者だ。実のところ、面識はある。もちろん、桜田さんは私を覚えていないだろうが。 本書をどう位置付ければ良いだろうか。サイエンス、科学哲学、生命観、人生論、自叙伝、様々…

感想文21-28:スーパーコンピューターを20万円で創る

「スパコン富岳」後の日本(感想文21-26)に続く、スパコン関係の本3冊目。タイトルが興味深い。え?20万円でスパコンが作れるの? 著者は、伊藤智義さん。本書を読み進めて知ったのだが、漫画『栄光なき天才たち』の原作者である。スパコンを開発し、漫画の…

感想文21-27:起業の天才!江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男

本書の著者は大西康之さん。会社が消えた日 三洋電機10万人のそれから(感想文15-07)の著者でもある。 本書の主人公は江副浩正(1936-2013)。株式会社リクルートの創業者だ。 中村桂子、市原悦子、野際陽子、長嶋茂雄、柳田邦男、大槻義彦、福田康夫、イヴ…

感想文13-22:集合知とは何か - ネット時代の「知」のゆくえ

※2013年4月17日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 久しぶりにしっかりとした新書を読んだ気がする。テーマは集合知。ウェブとかSNSとかでやたらとつながりが増えた現代において、何かこれまでにない新しい知が生まれる、あるいは生み出されやすい素地ができつつある…

感想文10-13:ウイスキーの科学 

※2010年2月22日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 小雪が登場するあのCMによりウイスキーの人気が上がってきている。 確かに、仕事に疲れた夜に、軽くレモンを搾ったハイボールを美女が提供してくれるというのは、世の男性にとってたまらないシチュエーションの一つ…

感想文21-26:「スパコン富岳」後の日本-科学技術立国は復活できるか

コンピュータ開発の果てしない物語(感想文21-25)に続く、スパコン関係の本2冊目。 著者は小林雅一さん。これまでに小林さんの著作でクラウドからAIへ(感想文14-10)、ゲノム編集とは何か(感想文16-39)を読んだことがある。 本書では、最近、4期連続で4…

感想文21-25:コンピュータ開発のはてしない物語

昭和生まれの私はアナログネイティブだ。 物心ついた頃に家にあったブラウン管のテレビにリモコンはなく、ダイヤルを回してチャンネル切り替え、黒いツマミで音量を調整した。電話は当然のダイヤル式の黒電話だった。 私にとってのコンピュータの出会いはフ…

感想文21-24:警視庁科学捜査官

著者は服藤恵三さん。服藤さんは、警視庁科学捜査官第1号となり、日本の科学捜査の基礎を築いた人物である。 本書では有名な事件がたくさん載っている。私が高校生から大学生の頃で、連日テレビで大騒ぎしていたのを思い出す。地下鉄サリン事件(1995)、和…

感想文21-23:文部科学省

直球のタイトル。初版が2021年3月であり、「今の」文部科学省を知る上での最良の一冊と言える。 私は諸般の事情で2.5年間文部科学省で働いたことがある。今から15年前近くで、丸の内時代と今の所在地である虎ノ門時代の両方を経験した。 私はたったひとつ部…

感想文09-19:さらば財務省!―官僚すべてを敵にした男の告白

※2009年3月30日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 著者の高橋洋一は、財務省の元官僚である。 本書では、小泉政権下に起きた郵政民営化の全体像が、実働部隊にいた著者の視点から生々しく記されている。 郵政民営化は、05年9月の解散総選挙で、民意を得て、達成され…

感想文08-08:公務員クビ!論

※2008年3月4日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 公務員系の新書今年2冊目。まあ、あれだ。もうおなかいっぱい。もういいよ。今年はもうこれ以上、公務員に関連する本を読みません。たぶん。 本書はひどく真っ当。著者自身の人生、経験を元にして、公務員が抱える苦…

感想文08-03:公務員、辞めたらどうする?

※2008年1月30日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 公務員の人生というものに興味があった。どうしてって?今、そういうところに出向していて、公務員たちに囲まれて仕事をしているから。 日本は小さな政府を目指している。職員の数を減らしたり、人件費を減らしたり…