40代ロスジェネの明るいブログ

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感想文09-46:この世でいちばん大事な「カネ」の話

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※2009年7月23日のYahoo!ブログを再掲。

 

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そういえば去年は経済に関する本を意識的に読むようにした。とはいえ、どれを読んでも何となく分かったような気になるだけで、実感の伴わない空疎さを感じていた。

本書は有名マンガ家である西原理恵子さんが、カネにまつわる“半生”や“身銭を切って経験したこと”をストレートに書いた大変読みやすく分かりやすい本だ。

高知で生まれ、ギャンブルに狂った父親を亡くし、東京の美大の予備校に入り、出版社を駆け回り仕事をつかみ、生活の基盤を築いていった著者の生き様が示されている。

そしてどの場面でも「カネ」がはっきりとした明確な指標となって登場する。

本書はエッセイ(たぶん)で、軽やかな口語体の文章は読みやすく、壮絶な人生は(端から見れば)面白く、そしてカネにまつわる明瞭な主張は共感できる。

一方で、“物足りなさ”も同時に感じた。だって書いてあることは、過激な人生経験とは裏腹に至極真っ当だから。

さてさて、本書で一つ新しく知ったことがあった。それが「マイクロクレジット」。ウィキペディアによると「失業者や十分な資金のない起業家、または貧困状態にあり融資可能でない(商業銀行からの融資を受けられない)人々を対象とする非常に小額の融資」とある。

平たく言うと、発展途上国で貧困のループから抜け出せない貧窮者のために、そこから抜け出せるように事業を興すための資金を提供する仕組みのことだ。

バングラデシュグラミン銀行がこの取り組みを始め、成功し、2006年にノーベル平和賞を受賞している。

ふむふむ。

今度、マイクロクレジットに関する本を読んでみたい。

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(感想文の感想など)

西原理恵子さんの本がきっかけで、ムハマド・ユヌス自伝(感想文09-54)から貧乏人の経済学(感想文13-05)へと至っていったのかと、その源流を知って、自分のことながらに驚く。

カネはとても大事なのだし、若い頃にはおカネがなくてそれなりに苦労はしたけれど、借金したことないし、いまだに家も車も所有してないので、資産はないけど資金はある状況。

そしていまだにカネに関心を持てない。仕事でおカネの管理に携わっているけど、全く向いていないと思うんだけどな。