※2010年5月15日のYahoo!ブログを再掲
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回りくどいタイトルと萌な感じの表紙でとっつきにくさ(逆にとっつきやすいと感じる人もいるだろうけれど)はあるが、今年、話題になっている一冊。
ドラッカーって誰?って人もいるだろう。
ネクスト・ソサエティ(09-05)の著者であり、経営学の祖だ。2005年にお亡くなりになった。そして、マネジメントという言葉を生み出した当の本人。
本書は、都立の弱小高校野球部のマネージャーが、マネージャーとはマネジメントをする人のことと理解して、本屋でマネジメントの本を注文したら、ドラッカーの「マネジメント」が渡され、読んでみるという話。
不貞腐れているエース、指導を躊躇する頭でっかちの監督、重責に悩むキャプテン、レギュラー入りに後ろめたさを感じる選手、内向的なマネージャーなど、チームの抱える問題を次々と解決し、野球部が成長し躍進していく様は、そう、勇気をくれる。
本書は、高校野球部という分かりやすい組織を題材にして、マネジメントの面白さと難しさを体感させてくれる。顧客とは誰のことか、マーケティングがなぜ大事なのか(印象的だったのは、消費者運動はマーケティングにとって恥という言葉)、イノベーションを起こすこと、専門家を活用すること、社会に貢献すること、そして真摯さ。
そう、真摯さ。これこそがマネジメントを行う者にとって必須の要素なのだ。
うーむ。真摯さ。ちょっと調べてみたら、英語ではintegrityとなっている。そうか。インテグリティかぁ。真摯さとはちょっとニュアンスが違うっぽく感じる。
ちゃんとマネジメントを読んでみたい。
本書は、単にマネジメントを読んだ女子マネージャーによって、弱小野球部が強くなるというような話ではない。ちゃんとエンタテインメントとして成立しているのが素晴らしいと感じる。単なるマネジメント・ハウトゥー本を脱し、「感動」を与えてくれている。まさにこの本の顧客が求めているものをちゃんと真摯に考えているのだと実感する。
顧客とは誰か、顧客は何を求めているか、そのことを考えて、行動する。当たり前のことを考えていくこと、これがマネジメントの基本だろう。ううむ。
自分のバスケチームのマネジメントについて考え始めた今日のこのごろ。
え?仕事はって?いやぁ、まだマネージャーじゃないしねぇ。。。
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(感想文の感想など)
10年以上経って、バスケチームは解散し、仕事ではマネージャーにすらなれていない。ままならないものだ。