40代ロスジェネの明るいブログ

2020年1月11日からリスタート

感想文17-41:定年後 - 50歳からの生き方、終わり方

f:id:sky-and-heart:20201105070242j:plain

※2017年8月27日のYahoo!ブログを再掲

 

↓↓↓

仕事が増え、部下が増え、管理することが増え、自分の時間が少なくなり、いよいよ40歳が近づいてきた。毎日、あっという間に時間が過ぎていく。今は夏だけれど、もう今年も終わるなという実感がある。

子どもの成長が早い。次男は来年、小学生になる。3年後には長男は中学生になる。本当に時間が経つのが早い。ぼやぼやしていると、どんどん老いていく。

本書を読んで、定年後についてきちんと考えないといけないと心の底から危機感を持った。今年度はギリギリ30代ではあるけれど、今から定年後について考えるのは、決して早すぎるというわけではない。

これまで全く定年後を意識したことがなかったけれど、こんなにも重要な問題についてあまりに無防備で無頓着だった。周りの人たちに「今、定年後について考えているんだ」と言うと「いくらなんでも早すぎない」と笑われるけれど、そんなことはない。
自分自身を俯瞰してみると、いかに自分が会社という組織に保護され、上司や同僚や部下と多くの時間を過ごし、仕事を通じて様々な人間とネットワークを築き、コミュニケーションが取れているかよく分かる。

人生が80年になり、多くの人が、いかに生きるか、いかに死ぬかについて考えざるを得なくなった。これは大変なことである反面、自分の進む道を自分で選択できるようになったと思えば、このチャンスを活かしたいものだ。(p.188-189)

定年後の自分の姿を思い描けていないと、人生の最後を気持ちよく終えることができない。いくら仕事でプロジェクトを成功させたり、組織のなかで出世したりしたとしても、人生の最終盤では関係ないのだ。

研修では50歳以降の仕事を見直すのに、小さい頃に好きだったことや、こだわっていたことを再び取り込むように勧めている。子どもの頃の自分と今の自分がつながると、それが一つの物語になるからだ。この物語を持っている人は新たな働き方を見出しやすい。(p.x)

突き詰めると考えるべき点はこれだ。何が好きで、何が得意で、何にこだわりがあるのか。自分で自分に問いかけると、あまり誇れるようなものが何もないことに気付く。

バスケが好き(得意ではない)だが、定年後まで続けられるかというと体力的に無理があるだろう。読書やゲームも好きだけれど、定年後とか関係なく、今でもそれなりにできているとも言える。旅行とかしたいけれど、若いうちにしたいことであって、定年後にはどうだろうか。いずれにせよ、仕事との関連を見出だせそうにない。

もっと、大きな括りで考えてみるか。何が好きで得意か。教えること、文章を作ること、統計分析。この3つだろうか。あまり稼ぎを気にしなければ、それなりに仕事に繋がるかもしれない。

緩やかに仕事の幅を広げていきたい。正確には幅というよりも、クライアントと収入の多様化ということだろうか。

他方で障壁はある。会社の兼業規程だ。定年後のことを考えると、少額でも良いから対価を得ておきたい。単なるボランティアではなく、小さくてもいいから仕事として、成立するようにしたい。

少しずつだが、社会は変わっていくと思う。働き方が多様になるだろう。小さな仕事で、小銭を稼ぐというのではなく、収入を多様化し、世の中の急激な変化に耐えられるようにしておくのだ。

個人も社会も延ばしてきた寿命の中身を充実させる段階に来たと言える。量から質への転換が求められているのだ。「定年後」の問題はその中核のように私は思える。(p.66-67)

量から質への転換。残りの人生はあと40年間ある。65歳定年だとすると、定年後は15年もある。ここをいかに楽しく、笑顔で人生を過ごせるか。苦役の対価としての給料ではなく、好きなこと、得意なことで、多様な仕事に携わる。

今の会社で組織の不条理さ不合理さを思い知らされている。会社を利用しつつ、自分の人生を自ら決め、幸せな定年後を送りたい。準備に早すぎるということはない。

↑↑↑

 

(感想文の感想など)

定年がまた一つ近づいている。順当だと四半世紀近く残っているのだけれど。

今の組織から面白い仕事がなくなりつつある。面白い仕事を創造していかないと、人生の早い段階でリビング・デッドになってしまいそうだ。

教えること、文章を作ること、統計分析というのが得意ということだけれど、この頃からプラスされたのが、ボードゲームを作ることができることも新たに判明した。リリースする前にコロナ禍があって、ちょっと足踏みしているが、新しい展開に繋がれば嬉しいところ。

仕事を面白くするのは難しいけれど、面白い仕事を新たに生み出すのは存外、私の新たに発見された能力の一つかもしれない。そうだと良いな。