40代ロスジェネの明るいブログ

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感想文08-08:公務員クビ!論

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※2008年3月4日のYahoo!ブログを再掲

 

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公務員系の新書今年2冊目。まあ、あれだ。もうおなかいっぱい。もういいよ。今年はもうこれ以上、公務員に関連する本を読みません。たぶん。

本書はひどく真っ当。著者自身の人生、経験を元にして、公務員が抱える苦悩を描いている。公務員の仕事は非効率にならざるを得ないというのは共感する。非効率な仕事だからこそ役所が抱えてやらないといけない。効率的にできる仕事があるのなら、それは民間に任せてしまっても構わない。

そうやって考えていくと、国が関わる仕事って本当に少なくなるだろう。徐々に役人と呼ばれる人たちの数は減っていき、非効率な仕事を忍耐強く遂行できる専門家だけが残るだろう。

一つ学んだのは、国家公務員の身分保障がなぜ手厚いのかということ。それは「猟官制」に対抗するため。要は政権が代わるとごっそりと役人が総入れ替えするような事態にならないようにするため。そうか、そうだったんだ。だからあんなに手厚く守られているんだ。

民間企業の景気が良くなり、人前で胸を張って公務員してますって何だか言えなくなってきている昨今、公務員に応募する人は減ってきている。東大法学部卒のいわゆるエリートたちが、国家の中枢で仕事したいと思わなくなってきた。それが良いことなのか、悪いことなのか分からないけれど、ある程度発展してしまい、もうこれ以上大きく成長できなくなってきた国に、非常に優秀な人材が行政に携わる必然性が薄れているのかもしれない。

とにかく公務員が安泰というのはもう神話になりつつある。もはや公務員は誇れる職業ではなくなっているからだ。

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(感想文の感想など)

著者の中野雅至さんはその後もたくさん本をお出しになっている。調べてみるとなかなかユニークなご経歴だ。