40代ロスジェネの明るいブログ

2020年1月11日からリスタート

2023-01-01から1年間の記事一覧

オクトパストラベラーⅡについて

今年2つ目のゲームの感想文。この文章を書いているちょうどこの日に、裏ボスであるガルデラをようやく倒し、ゲームクリア。 ガルデラが本当に強く、攻略サイトや動画を見て、ジョブやアビリティ、装備、メンバーを組み直し、レベルを一定程度上げ、能力を強…

感想文23-19:ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(感想文22-20)の続編。こちらも1を貸してくれた会社の本好きの方からお借りして読んだ。 今作も中学生の息子さんを軸に話が展開していくのだけれど、1よりもちょっと親(著者)との距離ができた感がする。これ…

感想文08-55:プリズン・ガール―アメリカ女子刑務所での22か月

※2008年10月15日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 前回(感想文08-54:告発! 検察「裏ガネ作り」)に続いて、獄中記シリーズ第二弾。 急に獄中記を読んでみたくなった。こういう好奇心は、自分が、生涯、刑務所にぶち込まれることを前提にしていないからこそ生じる…

感想文08-25:ルポ貧困大国アメリカ

※2008年5月30日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ ルポっていうのは何とも強烈だ。 フィールドが日常から遠いところにあるほど、鮮明に鋭敏に感じてしまう。悲しいけれど、心のどこかで、自分よりも不幸な人間を捜し、それを知ることで安堵している。 本書は、アメリ…

感想文23-18:科学技術の軍事利用

「新しい戦前」という言葉がにわかにバズり、私も業務上、経済安全保障や防衛力強化というワードを耳目にする機会が増えている実感がある。 以前から科学と戦争は、私にとって気になるテーマである。気になる理由は興味があるからではなく、できることなら関…

感想文12-61:精神を切る手術

※2012年10月17日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 著者のぬで島さんのことはよく存じ上げている。随分昔からこういった生命倫理に関わることについて研究をしておられ、書籍もいくつかある。以前から脳科学について考えておられて、こうして一冊にまとまったんだな…

感想文12-53:冥王星を殺したのは私です

※2012年9月27日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 最初に言っておこう。めちゃくちゃ面白い。現時点で今年NO.1だ。 水金地火木土天海冥。たまに海と冥がひっくり返ることがあるけれど、それは軌道が交差するからって、小学校の頃に習った記憶がある。今でも息子は水…

感想文23-17:正欲

スター(感想文23-13)以来の朝井リョウさんの小説。タイトルは以前から知っており、本屋で文庫版になっているのを発見し購入。 人が持つ性的対象の複雑さ、ややこしさ、ままならなさを描いている。 多様性、という言葉が生んだものの一つに、おめでたさ、が…

ファイアーエムブレム エンゲージについて

久しぶりにゲームの感想を書いておこう。今年度は仕事が激烈に忙しすぎて、とにかく一日一日を乗り切るので精一杯な日々を送っていた。5月末のドイツ出張以降は、本を読む気力も湧かず、ただただYouTubeでバスケ動画を見て過ごす無気力な時間を過ごしていた…

感想文23-15:半導体戦争 世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防

半導体有事(感想文23-12)に続く、半導体関連本。タイトルは似ているがこちらの方がかなり分厚い。読み応えたっぷり。 著者のクリス・ミラーさんは経済史家(あるいは国際歴史学者)とのことで、半導体の開発の歴史から現在の国家間の対立まで描かれている…

感想文23-14:21 Lessons ; 21世紀の人類のための21の思考

こちらもドイツ出張中に読んだ本。かすかな記憶を頼りに感想文を書いておこう。 著者は世界的に有名なユヴァル・ノア・ハラリさん。サピエンス全史もホモ・デウスも読んでない。いつか読んでみたいとは思っている。 読み進めていくうちに驚かされるのが、い…

感想文23-13:スター

本書は久しぶりの海外出張となったドイツに向かう機内で読んだ。久しぶりの朝井リョウさんの小説。 感想文を書くまでにかなりの時間が空いているので、新鮮な読後感が残っていない状態での文章になる。 本作の主人公は尚吾と紘の二人。大学時代に同じ映画サ…

感想文23-12:半導体有事

極めて身近かつ生活に不可欠な存在であるにも関わらず、その原理や製造工程や産業構造全体を把握するのが難しいばかりでなく、凄まじい勢いで進歩し変化している。ちゃんとまとまった本を読んでみたいとかねてから思っていた。 経産省が出てきた時点でアウト…

感想文23-11:特許やぶりの女王

本書も読んでから感想文を書くまでかなりタイムラグがある。特許をテーマにした珍しい小説。神谷弁護士(現実世界では鮫島先生がモデル)の登場する下町ロケット(感想文11-59)は有名なので、特許に興味のある方はお読みになったらいいだろう。 本書の著者…

感想文23-10:砂の女

会社の後輩にお借りした安部公房さん(1924-1993)の有名な小説。安部公房さんのご高名はもちろん一般常識として存じ上げてはいるのだが、彼の作品を初めて読んだ。 私が生まれるよりだいぶ前の1962年に出版されているのだが、古さを感じさせないくらい読み…

感想文23-09:夏物語

著者は川上未映子さん。乳と卵(感想文22-23)の続編的な位置付けである本書。冬になる前には読もうと思ったけれど、冬が終わり、花粉が飛び始めた3月にようやく読了した。 前作の豊胸手術と卵子の要素に加え、本作ではAID(非配偶者間人工授精:Artificial …

感想文23-08:イノベーターズⅠ

久しぶりにまとまった時間ができたので、感想文を書いている。とにかく忙しすぎた。 本書の副題「天才、ハッカー、ギークがおりなすデジタル革命史」にあるように、コンピュータとインターネットの歴史を描いている。続編であるⅡもあるので、いずれ読んでみ…

感想文23-07:自転しながら公転する

久しぶりに読んだ小説。タイトルに惹かれて購入した文庫本。たまに小説を読みたくなる。頭が仕事モード全開ではなく、かつ気分が落ち込みすぎていない絶妙な時だ。体が頭が、いや心が物語を欲しがっているときがある。 著者は山本文緒さん。ところが本書の解…

感想文23-06:南極の氷に何が起きているか

人生で成し遂げたいことの1つに全大陸制覇がある。制覇っていうと凄いことに思えるが、なんてことはない、すべての大陸に上陸したいのだ。 これまでユーラシア大陸、アフリカ大陸、アメリカ大陸、南米大陸には上陸している。残すところオーストラリア大陸と…

感想文23-05:地球の未来のため僕が決断したこと

本書のタイトルにある「僕」とは著者のビル・ゲイツ氏である。マイクロソフトの共同創業者であり、米国の実業家、慈善家である。現在、気候変動、世界の健康・開発、教育などに関する慈善活動に専念している。ゲイツの推定純資産は1070億米ドル、現在のレー…

感想文23-04:蜂と蟻に刺されてみた 「痛さ」からわかった毒針昆虫のヒミツ

昨年、国立科学博物館で開催されてる特別展「毒」に行ってきた。 www.dokuten.jp 大変面白い展示で、毒のサイエンスに魅了された。これまでに読んできた本に関連する展示もあった。毒と薬の世界史(感想文09-14)にあった毒を持つ鳥「ピートフーイ」、毒ガス…

感想文23-03:新しい世界の資源地図 エネルギー・気候変動・国家の衝突

本書は2022年に読んだのだが、仕事の忙しさにかまけて感想文を書けていなかった。感想文を書けてなかったのでノミネートできなかったが、本書は2022年に読んだ本で最も面白く刺激的だった。 世界の資源地図は劇的に変化している。本書はウクライナ紛争以前に…

感想文23-02:21世紀の道徳―学問、功利主義、ジェンダー、幸福を考える

著者はベンジャミン・クリッツァーさん。『1989年京都府生まれ。2014年に大学院(修士)を修了後、フリーターや会社員をしながら、<中略>批評家として、倫理学・心理学・社会運動など様々なトピックについての記事をブログやWebメディアに掲載。』とのこと。…

感想文23-01:みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」

「三連休にみずほ銀行のATMが使えないのでご迷惑をおかけしてます」みたいなCMを見た方も多いだろう。全国のATMをストップさせて、システムを統合させたのだ。そしてそのシステムは尋常ではない規模だ。まさにタイトルにあるように史上最大のITプロジェクト…

2023年新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。 今年も年末に家族で実家に帰り、新年を京都で迎えました。今年は例年よりもずっと暖かく、過ごしやすい年末年始でした。ただ、両親がずいぶん歳をとったなと痛感しました。70歳を過ぎ以前ほど歩けなくなり、衰えが明白にな…