40代ロスジェネの明るいブログ

2020年1月11日からリスタート

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

感想文20-37:「役に立たない」科学が役に立つ

そろそろノーベル賞発表の時期だ。日本人が受賞すれば盛り上がり、受賞者は必ずといっていいほど「基礎研究が大事だ」と主張し、それをメディアが取り上げるけれど、何も変わらない、ってのが繰り返される。そろそろ日本人の受賞候補者が枯渇しそうであるが…

感想文20-36:絶滅動物は甦らせるべきか

マンモスを再生せよ(感想文18-42)では、マンモスの再生を目指す野心的なプロジェクトを刺激的に描いていた。なぜマンモスを再生させるのかについての議論はあったが、本書のタイトルのような、そもそも絶滅動物を再生しても良いでしょうか?というような根…

感想文17-36:貧困と闘う知

※2017年8月13日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 貧乏人の経済学(感想文13-05)の著者の一人であるエステル・デュフロによる本。タイトルがカッコイイ。 本書の存在を知ったのはピケティと並ぶスター経済学者が政策研究にもたらした「ある革命」という記事からで、…

感想文18-09:かくて行動経済学は生まれり

※2018年4月9日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 戦略的交渉入門(感想文17-59)を読むきっかけとなった研修の交渉学(入門)。先日、交渉学(応用)を受講することができた。かなり人気のある研修らしく、スムーズに入門から応用を受講できたのはラッキーらしい。 …

感想文17-59:戦略的交渉入門

※2017年12月13日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 今年、「交渉学(入門)」という研修を受けた。これまでに受けた研修の中で、なかなか面白い部類に入る体験だった。単なる交渉術について座学で学ぶということではなく、その場で初めてお会いする方とペアになり、…

感想文17-14:イスラエルを知るための60章

※2017年4月3日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ いきなりのイスラエルに関連する本。これを読むに至った理由はシンプルだ。海外出張でイスラエルに行くことになったからだ。 何となく危険な国というイメージの強い、イスラエル。日本人でイスラエルに行ったことのあ…

感想文17-15:イスラエル

※2017年4月4日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ イスラエル関連本第2弾。本書は、2009年に出版された新書である。最新情報ではないかもしれないが、それでもコンパクトにイスラエルについてまとまっている1冊だ。 簡単に気になる箇所を挙げておこう。 本書では、建…

感想文16-28:マネー・ボール

※2016年8月30日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 前から気になっていたけれど、読んでなかった本の一つ。 『オークランド・アスレチックスの実在のゼネラルマネージャーであるビリー・ビーンが貧乏球団を強くするために「セイバーメトリクス」という手法を用いて野…

感想文10-35:もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

※2010年5月15日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 回りくどいタイトルと萌な感じの表紙でとっつきにくさ(逆にとっつきやすいと感じる人もいるだろうけれど)はあるが、今年、話題になっている一冊。 ドラッカーって誰?って人もいるだろう。 ネクスト・ソサエティ(…

感想文09-05:ネクスト・ソサエティ

※2009年2月5日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 著者のピーター・ドラッカーは、最もビジネスに影響力のあった(05年にお亡くなりになったので)思想家として知られている。今では誰しもが使っている、「マネジメント」という考え方をの発明した人でもある。生まれ…

感想文20-35:田中一村 豊穣の奄美

毎年、家族で奄美大島に行っている。かれこれ7回行ったのだろうか。すっかり奄美の魅力に虜になっている。 今年はコロナ禍で行けなかったので、少しは奄美っぽい気持ちになりたいと思い、読んでみたのが本書である。 田中一村(1908-1977)の知名度はどれく…

感想文09-47:アルブレヒト・デューラー

※2009年7月27日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓名画で読み解く ハプスブルク家12の物語(感想文09-39)でも登場した、ドイツ最高の画家「アルブレヒト・デューラー」の生涯について日記的に描かれた本書。 息を飲むほど美しい銅板画、木版画、絵画が挿入され、見る…

感想文09-38:クリムト

※2009年6月17日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 日本でもファンの多い近代の画家の一人(1862年~1918年※森鴎外と新渡戸稲造と同い年)。 代表作の「接吻(1908年)」は、有名だろう。 自慢にならないけれどぼくは芸術方面にはとんと疎い。30を越えて急に歴史とか…

感想文08-36:ルネサンスとは何であったのか

※2008年7月15日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 今まで日本中でこれほどに「ルネッサーンス!」と叫ぶことはなかっただろう。 ワイングラスをカチリとならすこの風習は、合コン、歓送迎会、打ち上げなど、様々な場で活用されている。 髭男爵の功罪はさておき、ふと…

感想文18-54:一発屋芸人列伝

※2018年12月5日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 「一発屋芸人」と聞いてあなたは誰を思い浮かべるだろうか。私にとっては「くまだまさし」かな。 芸人として定常的に稼げる人はごく一部であり、一発どころかかすりもせず、華やかな世界の余韻を味わう機会もなく、…

感想文20-34:絶望を希望に変える経済学

貧乏人の経済学(感想文13-05)と同じく、アビジット・V・バナジーとエステル・デュフロの夫妻による著作だ。アビジット&エステル夫妻は2019年に「世界の貧困を改善するための実験的アプローチに関する功績」でノーベル経済学賞を受賞している。 私の学問的…

感想文10-88:ニッケル・アンド・ダイムド

※2010年11月30日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 前回読んだポジティブ病の国、アメリカ(感想文10-87)と同じ著者であるバーバラ・エーレンライクの本。本書の方が古い。 タイトルの、ニッケル・アンド・ダイムドについて、訳者のあとがきで説明されている。 ニッ…

感想文10-87:ポジティブ病の国、アメリカ

※2010年11月21日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ ルポ 貧困大国アメリカII(感想文10-76)に似た、アメリカの病状について的確に捉えた一冊。 著者はアメリカ人女性で、生物学の博士課程を取得している、懐疑主義者。まあ、疑うことのできない人間は科学者には向い…